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学長メッセージ 多様性を理解し協力し合う時代

 私たち一人ひとりの嗜好が尊重されることは、至って普通のことになっています。

 かつて、外食は家族揃ってのイベントであり、ささやかな贅沢でもありました。しかし、最近の外食は、一人で好きなものを食べに行くことのできる、リーズナブルなものになっています。一家に一台だったテレビも、「お茶の間」という言葉を聞かなくなったように、各部屋に置かれるようになりました。電話も、携帯電話・スマートフォンのように一人ずつ持つものとなり、パソコンもまた、その名の通り個人的な持ち物になっています。

 このように、経済的に物質的に豊かになっていく中で、自由な消費行動ができるようになりました。人々は、自分が食べたいものを食べに行き、観たい番組を好きなときに観て、そして、誰にも気兼ねせずにネットワークにアクセスしています。その結果、私たちの間では、考え方や価値観、ライフ・スタイルなどに、大きな差異が出るようになりました。

 この春、本学を卒業する学生諸君もまた、このような差異を生み出している一人です。そして、社会に出れば、年齢や性別だけでなく、国籍・民族・宗教などの点でも異なる人たちがたくさん活躍しています。

 かつての日本企業は、日本的経営という独特の慣行で、社員の差異を最小化して団結力を高め、経済競争を勝ち抜いてきました。終身雇用によって定年までの雇用が確保され、年功序列賃金によって収入が増加していくシステムは、「いつか自分も上司や先輩のようになれるだろう」という期待を抱かせる、同質化を促進するための経営慣行でした。

 しかし、グローバル化の時代では、日本的経営を守ることは難しくなりました。また、「新人類」と呼ぶ必要もないほどに、新社会人はいつも今までと異なる感性や行動パターンを持っています。差異があって当然という時代になったと言えるでしょう。そして、近年では、それぞれの差異を生かすダイバーシティ・マネジメントが進んでいます。

 互いの違いに気付き、それを尊重する――。このことが企業の競争力を高め、そして、社員の幸福を実現する――。このようなダイバーシティ・マネジメントを支えるのは、能動的なコミュニケーションを通じた他者との協働です。卒業生諸君が本学のさまざまな授業を通じて身につけたチームワークの力が、多様性を活用する時代に求められています。

 卒業生諸君の活躍を心から期待しています。

湘南工科大学
学長 松本信雄