大学案内2021
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本学では、多くの民間企業・団体および地方公共団体と技術連携や情報交換を行うことで、研究活動を推進しています。「社会に貢献する技術と研究」をテーマに展示、ポスターセッションで紹介し、講演会を実施湘南工科大学産学交流フォーラム産学交流フォーラムは、産業・経済界の方々を対象に本学の教員や大学院生の研究活動を展示紹介することにより、企業との連携強化を図り、産学交流の推進、研究活動の活性化を目的とするものです。2019年11月、教育研究総合センターで開催した「湘南工科大学産学交流フォーラム2019」では、教員、大学院生・学部生を合わせた33テーマの研究内容を発表し、来場された企業・団体の方との活発な産学交流が行われました。また、新たな取り組みとして、学科横断型学修プログラムを履修する学生たちも研究の成果を発表しました。東京電力と共同で送電線の異常を検知する超音波センサーを研究電気電子工学科の成田研究室は、東京電力と共同で送電線の異常を検出する超音波センサーを研究しています。電力需要が伸びた1970年代以降に建設された送電設備の老朽化課題対応と点検の効率化が求められており、センサーを駆使した自走式ロボットや点検用ドローンによるメンテナンスシステムの開発は、作業の安全性向上や作業時間の短縮、低コストにつながる期待が大きく、早期の実用化に向けて取り組んでいます。宇宙探査や大気球実験の通信機器の研究電気電子工学科の加保研究室では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスが推進している月探査や大気球の研究において、探査機に載せる無線通信機器やセンサーの高速化や信頼性を高める研究に連携して取り組んでいます。携帯電話通信システムや通信衛星に搭載された半導体回路技術を探査ミッションにも適用していくことで、開発コストを下げることを目指しています。皮膚センシング技術を用いた電動義手を共同開発電気電子工学科の森研究室は、アイ・ティー・ケー(岐阜県羽島市)と共同で「皮膚センシング技術を用いた電動義手」の開発を行っています。従来の「筋電義手」に比べてわずかな皮膚の動きをセンサーが感知し、反応できる義手なので、筋肉量が少ない部位にセンサーを付けても動かすことができます。現在は、医療機関と連携して患者を対象とした研究を開始し、実用化を目指しています。復元した史跡永福寺のVR作品 宇宙と地上をつなぐ、宇宙エレベーター大林組と共同で壮大なプロジェクトに挑む機械工学科の井上研究室では、宇宙と地球を結び、人やモノを運ぶ宇宙エレベーターの実現を目指して、大林組と共同で、自走式昇降機(クライマー)の研究開発を行っています。宇宙エレベーターの競技会へも2014年から出場し、クライマーによる走行実験の記録を更新してきました。現在は、近い将来を見据えた、月における宇宙構造物の建設に関わる研究も進めています。地球から建設資材を運ぶだけではなく、月の資源を活用して建設を担うクライマーの開発を目指しています。鎌倉市、綾瀬市との文化財活用事業に関する連携コンピュータ応用学科の長沢研究室と綾瀬市は協働事業の一環として、綾瀬市の史跡紹介や、市マスコットキャラクターを用いたプロジェクションマッピング作品を制作し上映。また、鎌倉市との協働事業では、2018年9月から「VR永福寺」を鎌倉歴史文化交流館で常設展示しています。藤沢市の東京2020大会の文化プログラム事業総合デザイン学科の学生が「千一手物語」を開催総合デザイン学科中尾研究室が特別協力し、藤沢市オリンピック・パラリンピック文化プログラム事業の企画展「One Thousand and One Hands ― 千一手物語」を2019年11月に藤沢市アートスペースで開催。市内480人から収集した「ハンドスタンプ」を用いた作品を展示しました。2019年8月に綾瀬市議場で上映した「動物議会」提供:㈱大林組61産官学連携

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