寺嶋 和バレーボールを続けていたのですが、高校生の時にじん帯を損傷して、何度か入院と車いす生活を経験しました。その時に、母が介護施設に勤めていたこともあり「福祉」と自分の得意な「スポーツ」という2つの進路を考えるようになりました。湘南工科大学には、その両方を学べる学科があると知り、人間環境学科に入学しました。今は、じん帯を損傷した時の経験を生かして自動運転車いすの研究を行っています。自分自身が車いすでの生活を余儀なくされた時に「もっとこんな機能があったらいいのに」と思うことがたくさんありました。これから超高齢化社会へ向けて車いすを必要とする人はますます増えていきます。祖父母と生活していたこともあるので、高齢者問題は私にとって身近なこと。老老介護の問題も世間では関心が高まっていますし、利用する当事者だけでなく介護者の負担にならないような、AIを搭載した自動走行できる車いすがあったらいいですよね。完璧な人やモノなんてないと思っています。さまざまな立場の人がお互いに楽しく暮らせるバリアフリーな社会を目指したいと考えていたところ、都市計画や建造物に興味がわいてきて、就職先は不動産業界を選択しました。自動運転車いすの研究は、この世にまだないものを作るので分からないことだらけ。でも、試行錯誤しながら一歩一歩実現に近づいていくことがとても楽しくて、それが前へ進むモチベーションになっています。Webでもっと詳しく!SHONAN INSTITUTE OF TECHNOLOGY09楽しい!が原動力
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