市民スポーツボランティアSV2004(以下、SV2004)は、多くのボランティア団体が直面する人材の固定化・高齢化という課題に対し、独自の取り組みを行っている点で注目される。スポーツボランティアの継続的な発展には、若年層の参画促進とリーダー育成が不可欠であり、SV2004はその先進的な事例である。特に、「中高生スポーツボランティア育成講座」や「サブリーダー制度」を導入し、若年層が段階的に経験を積みながらリーダーへ成長できる仕組みを確立している。さらに、経験者が新規参加者を支援する「伴走型サポート」を取り入れ、世代を超えた継続的な活動の循環を生み出している。 また、プロスポーツチームや地域イベントとの連携を活かし、「ボランティアが主体的に関わる場」を提供することで、やりがいを引き出し、継続参加につなげる仕組みを構築している。こうした取り組みは、全国のボランティア団体にとって持続可能な活動モデルとして参考になるものである。 スポーツを通じた地域貢献と持続可能なボランティア活動の推進を目的に、多様な分野で活動を展開している。仙台・宮城のスポーツ団体と連携し、サッカー日本代表戦や国際マラソン大会の運営支援を行うほか、スポーツボランティアの技能向上を目的とした研修や講習会を自主的に企画・運営している。さらに、エコ活動の推進や全国のスポーツボランティアとのネットワーク構築にも積極的に取り組み、活動の記録を蓄積・共有することで、ボランティアの継続・発展を支える仕組みを整えている。 活動の様子① 活動の様子② 28 SV2004委託費・講師謝金など 設立経緯:ボランティア経験者有志による設立 人材確保:市民および周辺自治体からの参加 活動継続:スポーツのネットワークを活用 運営体制:ボランティア代表者による組織設置市民スポーツボランティアSV2004 市民スポーツボランティア SV2004の特色 主な活動内容 【団体概要】設立年2004年9月12日運営主体任意団体:市民スポーツボランティア登録者数136人(2024年3月)主な財源年会費(会員・サポート会員・準会員)若者を育てる・支える・つなぐ。 市民主体による地域密着型ボランティア 事例4.市民スポーツボランティア SV2004
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