2024年度 調査報告書
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山口県  部活動の地域クラブへの移行に伴い、スポーツボランティアの活用が期待されているものの、現時点では具体的な方針が定まっておらず、競技大会の運営に必要な人材が不足する可能性がある。 39 <県・周南市のスポーツボランティアの課題と今後の方向性>  既存のボランティア組織の充実と、地域の特性に応じた柔軟な体制の構築が求められる。  今後は、地域ごとのニーズを踏まえ、多様な人材が参加できる仕組みを整え、ボランティア活動の幅を広げることが重要である。  スポーツボランティアの登録者は高齢層に偏り、若年層の参加が少ない。持続可能な体制構築には、新たな参加者を迎える施策が不可欠であり、特に部活動の地域移行に伴い、多様な層の参加促進が求められる。  参加しやすい環境づくりを進めるとともに、新たな組織設立時にはターゲット層に応じた活動内容の設計を検討していく。  スポーツボランティア活動を効果的に推進するには、関係行政機関の連携強化が不可欠である。スポーツ推進課、教育委員会、生涯スポーツ課、市町の関係部署が一体となり、円滑な活動を支える体制の構築が求められる。  ボランティアの役割拡大に伴い、研修プログラムの充実や参加者へのサポート体制の強化も重要である。 周南市  山口国体を契機に組織された「おもてなしボランティア」が活動の基盤となっているが、新規募集が行われていないため、登録者22人の年齢層は50代後半から90代と高齢化が進んでいる。  持続的な運営には若年層の参加促進が不可欠であり、部活動の地域移行に伴う大会運営の担い手不足を補う役割が期待される  今後は、活動範囲の拡大と新たな人材育成の仕組み構築が求められる。  現在のボランティア活動は、清掃、誘導、観光案内などの「おもてなし業務」に限られ、競技団体との連携がほとんどなく、スポーツ大会の運営支援には関与できていない。  今後は、競技団体との連携を強化し、ボランティアの活動範囲を広げることで、スポーツ大会運営の支援の関与を強化していく。  スポーツボランティアの運営は、市がスポーツ協会に委託して継続されているが、具体的な活用方針が示されていないため、新規募集や育成体制の整備が進んでいない。  部活動の地域移行に伴い、中学校の大会運営を支える人材確保が課題となる中、スポーツボランティアの活用方針が重要となる。 これからの現状・課題 スポーツボランティア体制の構築と活用方針 今後の 方向性 現状・課題 ボランティア人材の確保と多様化 今後の 方向性 行政のリーダーシップと運営方針現状・課題 の明確化

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