2024年度 調査報告書
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念式典や活動報告会を開催し、成果や課題が共有されてきた。これにより、活動の振り返りと次の展開を見据えた計画が継続的に行われ、組織の発展につながっている。 クラブの基本方針として、「多世代が参加できる」、「多様な楽しみ方ができる」、「自主運営を重視する」など6つの柱を掲げ、スポーツを通じた地域づくりを推進している。一方で、合併に伴い、かつての「田鶴浜体育協会」は2005年に他町の共に七尾市体育協会に統合され、その後2023年4月より七尾市スポーツ協会に改称された。この統合によりスポーツ協会とスポーツクラブの関係は従来ほど密接ではなくなったものの、クラブ関係者が役員を務めるなど、一定のつながりは維持されている。 現在も田鶴浜スポーツクラブは、指導者や運営をサポートするスポーツ推進委員など、多くの個人会員に支えられながら地域スポーツの発展に寄与している。また、七尾市スポーツ協会や地元企業の賛助会員とも連携し、地域住民の健康づくりやコミュニティ支援にも積極的に取り組んでいる。 田鶴浜において、スポーツは単なる競技にとどまらず、地域の誇りや絆を育む大きな役割を果たしてきた。特に、バスケットボール、バレーボール、野球や陸上など長年にわたり盛んであり、中学校のチームが全国大会で好成績を収めた実績もある。また、小規模な町でありながら、単独で県大会に出場するクラブも存在し、住民にとって誇りとなっている。 さらに、1991年の国体の際には、田鶴浜は成年女子のバスケットボール会場になり、各県の選手たちを町内で民泊として受け入れ、地域全体で支援を行った。試合時には町を挙げて応援し、地域の一体感が高まる貴重な機会となった。こうした取り組みは、単なる競技の枠を超え、住民同士の交流を深める場となり、スポーツを軸とした地域づくりの土台にもなっている。 (4) スポーツが育む地域の誇りとつながり <田鶴浜スポーツクラブの主な沿革> 43

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