図表6 スポーツボランティアをきっかけとした地域ボランティアの連携モデル (2)おわりに 本研究は、スポーツをきっかけに地域で新たなボランティア組織を構築する可能性を検証し、その具体的な仕組みを明らかにすることを目的とした。先進事例をもとに、他分野や地縁組織と連携したモデルの構成要素を抽出し、住民による自発的な地域課題への取り組みと、持続可能なまちづくりの基盤づくりを目指してきた。 人口減少と高齢化が進行する中、地域社会のさまざまな分野で将来的な担い手不足が深刻な課題となっている。こうした状況に対し、スポーツボランティア活動を起点とした地域ボランティアの連携モデルは、多くの自治体にとって取り組む価値のある事業といえる。連携モデルを実現するには、スポーツボランティア組織が、持続可能な地域ボランティア組織の構築に必要な4つの要素(p53‐54参照)に対して計画的に取り組むことが求められる。今後は、本研究で取り上げた事例の継続的な調査・分析に加え、スポーツイベントが地域のシンボルとなっている基礎自治体において実証研究を実施し、モデルの有効性を検証していく予定である。 56
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