SHONAN INSTITUTEOF TECHNOLOGY02受け継がれたものを大事にしながら新たな時代に向けた教育に尽力湘南工科大学の強みを生かした教育改革の推進寄付金についてのご報告他者と協働しながら未来の社会を創り出す人へ 今年度より湘南工科大学の学長に就任しました糸山祐でございます。これまでも理事長兼特任教授の立場から本学の運営に携わり、学生の皆さんと接してきましたが、今後は学長としての責任と覚悟をもって、在学生約2100名を4年間、大切にお預かりいたします。理事長と特任教授の仕事も兼任いたしますので、引き続き「社会連携講座」の医療入門も担当します。教育者として学生に思いを伝えていくとともに、学生と直接顔を合わせて声を聞く機会を大切にしたいと考えております。 私の専門は「医学」のため、工学者ではありません。けれども、多様な視点から本学の教育改革や大学経営に取り組める点をメリットだと考えています。全国の大学の学長の中でも若手の方ですが、単に若いというだけではなく、日々進化の著しい技術社会への即応や価値観のアップデートを通じて本学の教育に尽力してまいります。 本学では教育の質をより向上させ、社会との連携を深めていくための第1次中期計画を策定し、2020年から24年にかけて実現してきました。次のステップでは「湘南工科大学ならではの価値」を掘り下げていきます。多くの工科系大学の中で本学だからこそ令和6年度に募集しました寄付金についてご報告いたします。大学では、総額218万円のご寄付を頂戴し、全額を奨学金資金の充実に使用させていただきました。高校では、総額174万円のご寄付を頂戴し、全額を施設設備の充実に使用させていただきました。ご協力いただきました皆さまに心より感謝申し上げます。今後とも、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。できる教育、学生支援、地域連携・地域貢献があるはずです。例えば「錆びない自転車」を実際に開発することができれば湘南地域の人たちに喜んでもらえるだけではなく、日本全国そして世界各地の海辺の地域で需要があるでしょう。ほかにも津波などの災害時に役立つロボットやアプリの開発など、自分ごととしてとらえることができる身近な課題を解決するための湘南ならではの研究が、結果として世界へ広がっていくような取り組みを進めていければと思っています。 本学が掲げるタグラインは「やりたいことを、できることに。」です。学生の皆さんには、ぜひ夢中になれることを見つけてほしいと思っています。やりたいことが分からなくて迷うなら、まずは何でもやってみましょう。うまくいかないこともあるかもしれません。でも、それを失敗ではなく成功への糧とすることで、新たな道が拓けます。一人では難しい挑戦も仲間がいれば可能になります。協働して新しいものを生み出す楽しさ、面白さを感じるとともに、伝える力や対話する力を磨いていってください。そうすることで自然と、エンジニアとしての専門性を身につけながら、コミュニケーション力をはじめとする社会人基礎力を育んでいくことができるのです。学生の皆さんの成長を大いに期待しています。学 長糸山 祐
元のページ ../index.html#2