03大学をはじめ、多くの方々の支援に恵まれた失敗を機に、より真剣に部活動と向き合うように知識や技術を身につけたいと考えて、1年次の9月にこの部に入りました。今井さん:勧誘のおかげで部員は順調に増えていきましたが、同時に資金の確保や、出場のための知識・技術の習得も行わなければなりません。中でも資金については、SITチャレンジ制度(P.04)を通じて、大学からとても多くの支援をいただきました。長尾さん:SITチャレンジ制度の特別助成の審査では、書類のほかに口頭でのプレゼンもあるため、今井さんが部の顧問の先生と何度も打ち合せを重ねていたのをよく覚えています。今井さん:審査が通ったときは、全員で飛び上がって喜びました(笑)。そして知識・技術面に関しては、つながりのある企業をはじめ、他大学の学生フォーミュラ部にも多くのサポートをいただきました。小阪さん:企業の主催する講習会にいろいろと参加させてもらい、車両製作に必要な多くの知識・技術を習得することができました。部活動の様子を実際に見学してアドバイスをくださることもあり、特に長年のスポンサーである本田技研工業様は定期的に足を運んでくださいました。実際の活動や製作の進捗状況を踏まえた貴重な助言や、温かな叱咤激励をいただき、そのたびに「もっと頑張らないと」と思いを新たにしました。今井さん:他大学の学生フォーミュラ部の存在も、とても大きかったです。主将に就任してから、各大学の学生フォーミュラ部のSNSアカウントにメッセージを送り、コミュニケーションに励みました。尾上さん:その甲斐があって、さまざまな大学の学生フォーミュラ部と仲良くなり、大学を訪問して情報交換をさせてもらいましたし、それ以外でも頻繁に連絡を取り、しばしば有益な指摘をくれました。貴重な知識を惜しげもなく披露してくれて、本当にありがたかったです。今井さん:多くの方々に献身的なサポートをいただき、本当に感謝の気持ちで一杯です。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。今井さん:長尾さん:今井さん:尾上さん:小阪さん:今井さん:目標に向けた準備が着々と整い、知識・技術も徐々に蓄積されてきたものの、大会出場を果たすまでは心身ともに苦労の連続でした。実を言うと、昨年度も大会に出場するため、3月中に提出が義務づけられている書類を送りました。しかし、書類不備によりエントリー除外となり、出場が叶いませんでした。多くの方々の支援を裏切る形となってしまい、当初はとても落ち込みましたが、すぐに「来年は絶対に出場してみせる」と気持ちを立て直しました。それ以降は、授業以外はほぼ学生フォーミュラ部一色の日常を送ることに。そのおかげで、今年は大会に無事エントリーできました。とはいえ4月以降は、静的審査のための事前提出書類の作成と、車両の製作とでさらに大忙し。部室での夜通しの作業も珍しくありませんでした。さらに8月から大会直前にかけては、シャワーと仮眠のために自宅に戻る以外は、ほぼ部室で製作に勤しんでいました。“事前提出書類”と聞くと「ただ書くだけでは」と思うかもしれませんが、3分野の審査のための書類を完成させる必要があり、その一つであるコスト審査の書類だけでも1,000ページを超える分量となります。車両製作と並行してこれを進めるのは、とても骨の折れる作業でした。エントリー除外から1年あまり、「大会に絶対に出場する」という目標を部員全員で共有して、文字通り汗を流して奮闘しました。昨年の失敗があったからこそ、皆がより真剣に学生フォーミュラと向き合うことができたのだと思います。
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