SHONAN INSTITUTEOF TECHNOLOGY2027年度 学部改組・専攻新設について― 今回の改革の要旨と狙いについて教えてください。― 新体制への期待と、学外に向けてのメッセージをお願いします。2027年4月、湘南工科大学は2学部2学科8専攻へと生まれ変わります。工学部は従来の4学科から工学科のみの1学科に統合し、新たに4つの専攻を設置。情報学部は情報学科1学科3専攻に新たな専攻が加わり4専攻になります。改革の狙いと新体制への期待について、副学長兼工学部長の森井亨教授と、情報学部長の二宮洋教授に語っていただきました。06森井教授:二宮教授:学びたいことを学べる柔軟な体制となることで、学生の意識向上に大いに期待しています。工学部の卒業生は市場のニーズが高く就職が好調ですが、その一方で無難に就職が叶ってしまうこともあり、「これがやりたいからこの会社で働きたい」という意欲を持つ学生が減っている現状があります。大学入学時には「やりたいこと」が見つかっていなくても、本学で多様な学びに触れる中で、ぜひ「やりたいこと」「夢中になれること」を見つけてほしいと思っています。企業や自治体とともに地域の課題に取り組むことで、社会の中での工学の知識や技術の生かし方を知り、学生に工学の意義や重要性に気づいてもらうことも期待しています。開かれた大学となることで、本学の教員だけでなく、地域の企業や自治体、住民の皆さまにも学生の教育に携わり、ともに地域社会に貢献する人材の育成に携わっていただければ幸いです。情報学部も森井先生のお話しされた工学部と同じく、本学でぜひ本気でやりたいことを見つけてほしいという思いがあります。さらに加えるのであれば、現在はAIを活用したプログラミングが可能になり、数学のような理系の専門知識がなくても新たなアプリを開発することができるようになってきました。そのため、社会情報学専攻では観光などの地域振興や、環境や防災といった社会課題に興味のある文系の学生にもぜひ活躍してもらいたいと思っています。理系文系の垣根なく情報学を学び、ICTで地域課題を解決できる学部として進化していくことを期待しています。副学長兼工学部長森井 亨情報学部長二宮 洋THESHONAN森井教授:工学部は機械工学科、電気電子工学科、総合デザイン学科、人間環境学科の4学科を統合し、工学科1学科のもと機械システム工学専攻、電気電子情報工学専攻、デザイン工学専攻、共創工学専攻の4つの専攻を設置します。これによって学科ごとの専門性を極める学びだけでなく、学生が希望する進路に合わせた複数の専攻にわたる学びの選択が可能になります。社会情勢や産業の変化を鑑みると、横断的な学びの重要性が増していることや、多様な学びの環境をつくるという文部科学省の方針にも沿ったものです。また、共創工学専攻は、協働と実践に重きを置いた学びを展開させ、チームで地域の課題解決に取り組むPBL型の学修を充実させます。地域社会と連携しながら学ぶことで、卒業後、社会に貢献できる人材育成を目指します。二宮教授:情報学部は2023年の発足以来、情報学科1学科のもとすべての学生がプログラミング技術とデータサイエンスを学んだうえで、AIや情報メディアといった専門性の高い分野の研究に進むべく、人工知能専攻、情報工学専攻、情報メディア専攻の3つの専攻を設置していました。ここに新たにICTを活用して地域の課題解決に取り組む学びを柱とする社会情報学専攻が加わります。情報学部ではこれまでも「情報学課題解決実習」を設けており成果を上げてきました。社会情報学専攻では、歴史と文化があり観光資源が豊富な“湘南”という立地を活用し、デジタルコンテンツの制作やソフトウェアの開発などの取り組みをさらに深めていきたいと思っています。工学部・情報学部、両学部長インタビュー
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