大学院ガイド2022
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◆ 学問分野別の大学院学生割合◆ 学士課程修了者の進学率の推移(分野別)平成30年度 文部科学省[学校基本統計]より一部引用(出典)文部科学省 科学技術・学術政策研究所、「科学技術指標2020」を基に作成02工学部の学部卒業者の大学院進学率は全国平均で36.3%と、 他分野と比べて高いのが特徴 です。工学は、専門的な知識や技術を生かしてモノを作ることで、人や社会を豊かにする学問です。ほかの学問と比べ、より実益性が高く、学んだことを 仕事に結びつけられる学問 ともいえます。大学院に進学すると、学部時よりも研究に力と時間を注ぎ、学部で学んだことを基礎に、さらに深く広く専門知識を身につけていきます。理工系の中でも、工業系学部は研究者の割合が高く、特に機械系、電気通信系の専攻は研究職に就きやすいという傾向があります。また、教員から直接指導を受ける機会が大幅に増え、知識や技術だけではなく、物事のとらえ方や考え方なども学ぶことができます。ほかにも、各機関・企業の研究者たちが参加する学会、セミナーや勉強会、教員の研究のサポートに積極的に参加することで、さらに知識や人脈を広げていくことができます。大学院では国内のみならず、海外で行われる国際的な学会に参加し、論文や研究成果を発表する機会に数多く恵まれるなど、学部時以上に、グローバルな環境で勉強する機会を得られやすいといえます。大勢の人の前で説明をし、また質問にも受け応えをすることは、語学力や文章力、プレゼンテーション能力を高め、さまざまな 成長につながる貴重な経験 となります。工学分野は総じて就職率が高いといわれていますが、企業や職種(研究職や開発職など)によって、募集条件を修士卒業者 としている場合もあり、深く追究して身につけた専門性は、企業にとっても自分にとっても大きなメリットになります。2年以上研究を全うした実績、それにより得た論理的思考力、プレゼンテーション能力、忍耐力など、自身の成長が将来の選択肢を広げます。企業にもよりますが、学部卒業者よりも大学院卒業者の方が初任給の高い場合が多くあります。また、難易度の高い職務を目指し、業務の幅を広げるためには、大学院卒というステータスが必要となってくることもあります。業務に直結するような知識や技術を修得し、培ったスキルは、就職後においても役立ちます。工学部の大学院とは工学部の大学院に進むメリット国内外の学会に参加できる就職の選択肢が増える就職後にも有利目指す進路に向け、可能性を広げる大学院進学の道大学卒業後の進路は【就職して社会人となる】または【大学院へ進学する】、大きく分けて2つの選択肢があります。学部時の研究をさらに深く追究していきたい人、目指す特定の職業に就くため、専門的な知識や実践的な技術を修得したい人は大学院への進学を検討してみましょう。少しでも興味のある人は早めに情報収集をし、時間に余裕を持って準備を進めることが大切です。02STRUCTURE OF THE GRADUATE SCHOOL03STRUCTURE OF THE GRADUATE SCHOOL

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