大学院ガイド2022
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海外での学会発表05アメリカ・ダラス開催の国際会議「MWSCAS2019」で発表2019年8月、アメリカ・テキサス州のダラスで開催された「62nd IEEE International Midwest Symposium on Circuits and System(MWSCAS2019)」において、大学院電気情報工学専攻博士後期課程1年の小澤 和也さん(岡崎研究室)が研究の成果を発表しました。同シンポジウムは、IEEE の回路とシステムソサイエティが主催する回路とシステムに関するシンポジウムの中でも、最も歴史的に古いシンポジウムで、情報通信工学に取り組む研究者のためのネットワーキングイベントとして発展し、回路とシステムに関する理論、設計および応用をはじめ、デバイス、3D、IoT、スマートシステムなどさまざまな最新の研究に触れることができる国際会議です。小澤さんの研究は、世界で使われているAIを支えるディープラーニングの学習過程を導き出すことを目的としたもので、数学的に解析できることを導き出すための基礎段階の研究成果として、数学的方法を用いたディープラーニングの学習に関係するパラメータを見つけだす方法について発表しました。井上研究室では、宇宙と地球を結び、人やモノを運ぶ宇宙エレベーターの実現を目指して、(株)大林組と共同で、自走式昇降機(クライマー)の研究開発を行っています。宇宙エレベーターの競技会へも2014年から出場し、クライマーによる走行実験の記録を更新してきました。現在は、近い将来を見据えた、月における宇宙構造物の建設に関わる研究も進めています。地球から建設資材を運ぶだけではなく、月の資源を活用して建設を担うクライマーの開発を目指しています。森井研究室は、複合材料の研究に取り組んでいます。身近なところでは、テニスラケットやゴルフクラブなどに用いられている繊維強化プラスチック(FRP)も複合材料の一つです。この材料の面白いところは、目的に応じて性質を設計できる点。例えば材料が鉄の場合、硬さや強度など、その性質はおのずと決まってしまいますが、一方、FRPの場合は硬さや強度を自在に設計することができます。成形技術も向上しており、データをもとに、従来よりも高精度で効率よく、複雑な形状にも対応しています。尾﨑 文夫 教授宇宙と地上をつなぐ宇宙エレベーターの実現を目指す見守りロボットと暮らすことで高齢者の生活に安心を井上 文宏 教授森井 亨 教授優れた性能を発揮する材料の設計開発に取り組む「特殊環境下での機械システムや作業ロボットに関する研究」をテーマに、宇宙や災害地、高所建設現場や福祉施設など幅広い分野で活躍するロボットの研究・開発を進めています。「FRPの簡便な成形法と物性評価」をテーマに、スポーツ用具や自動車等の軽量化材料としての研究を進めています。効率良く低コストで製造する方法や、破壊の状況、品質を評価する手法の開発を行い、製品の軽量化に役立てます。機械工学専攻井上 文宏機械工学専攻尾﨑 文夫ロボットや人工知能によって生活が大きく変わりつつあります。人を認識し、人の動きに応じてロボットが動くような見守りロボットの研究。また、ロボット技術を教育する教材の研究を行っています。研究室研究室高齢者の安全を見守る自律型ロボットを研究しています。ディープラーニングによる画像認識技術や自律移動技術を組み合わせてロボットを高性能化し、誰もが安心して暮らせる世の中を目指しています。また、近年は東芝との共同研究で、核融合炉内で作業するロボットの開発にも携わっています。これらの研究は全く異なるものにも思えますが、周囲環境を認識し、環境に応じた動きを生み出す制御技術など、共通している部分も少なくありません。開発中の見守りロボットを実際の介護現場で使えるようにすることが今の目標です。機械工学専攻森井 亨研究室研究室紹介大学院生の活躍

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