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情報学部 情報学科情報学部 情報学科

情報学部情報学科

Informatics

デジタル技術×メタバースラボ

“面白い”を拡張する 
デジタルコンテンツを創造

XR実験空間「メタバースラボ」が創造性を刺激

エンターテインメントは、私たちの生活を豊かにするために欠かせないものとなり、日本を支える産業の一つとなっています。本学科の情報メディア専攻では、新しいエンターテインメントの創造に向けた技術の研究にも目を向けつつ、メディアコンテンツのエキスパートの育成を目指しています。昨今、メタバース(仮想空間)を活用したエキシビションや美術展、ライブ、ゲームイベントなどが開催され、エンターテインメント業界においてメタバースの普及が進み、その動きはより加速していくと予想されます。

こうした中、メタバースに必要な知識や技術、スキルを体験的に習得できることを目的の一つとして、2023年に情報学部 情報学科の1号館1階にXR実験空間「Metaverse Lab.(メタバースラボ)」が完成しました。学生が中心となって一から設計したこの施設は、4K映像を5台のプロジェクターによって壁面と床面に投影でき、7.2chサラウンドシステムの採用で映画館並みのリアルな音響空間を実現。ヘッドマウントディスプレイの装着なしで、誰でも仮想空間に没入できます。さらに、3次元の動きをキャプチャーし、その動きをデジタル化するモーションキャプチャーシステムも導入しており、空間全体で高精度な計測データの取得が可能となっています。既存の「XRメディア研究センター」や「AI R&D センター」に加えて、創造性を刺激するICT環境がさらに充実しました。

チームSITで
“やりたいことを、できることに。”

本学科の特色ある必修科目に1年次に履修する「情報学実習」があります。AI・データサイエンス、IoT、VR・AR・ゲームなど情報学科で扱うICT10分野をローテーションで体験し、社会的意義やリテラシーなどを学修します。2年次以降は、それらを通して見つけた「やりたいこと」が同じ学生同士が専攻・学年の垣根を越えて集まり、チームで課題解決型の研究に取り組みます。そうした中で、互いの意見やアイデアを交わして学び合い、刺激し合い、想像を超えた創造が生まれることを目指しています。

例えば、情報メディア専攻の学生は、情報工学専攻の学生とタッグを組み、メタバースラボを活用して「冬の花火」をバーチャル体験できるデジタルコンテンツを制作しました。CGでのビジュアライズや音楽制作は情報メディア専攻の学生が担い、情報工学専攻の学生が3次元で構成されるメタバースのベースシステムをプログラミング。それぞれの得意分野を持ち寄ってコンテンツを完成させ、本学の第60回松稜祭で披露したところ、大人から子どもまで大勢の方が訪れ、「すごい、リアル!」などの声とともに楽しんでいました。コンテンツを手掛けた学生たちにとって、きっと大きな経験になったことでしょう。

インタラクティブコンテンツにも挑戦

バーチャル空間を体験できるデジタルコンテンツの研究にとどまらず、今後はメタバースラボの機能の一つであるモーションキャプチャーシステムを用いて、インタラクティブコンテンツの研究も推進していきます。体を動かすと映像が動く、タッチすると映像が浮かび上がるなど、双方向的なコミュニケーションが可能となり、ユーザーが参加・体験できるインタラクティブコンテンツは、エンターテインメント性をより高め、その幅を広げてくれます。そこには、IoTのセンサー技術をはじめさまざまなデジタル技術が必要となります。

情報メディア専攻では、「情報学実習」を中心に、VR・AR・ゲームや人間・認知情報学などのインフォメーションサイエンス領域の基礎から応用までを実践的に学修できるカリキュラムを用意しており、専門的な知識や技術の修得だけではなく、人・モノ・情報をつなぎ新たな共感や体験を生み出す創造力を養います。 最先端のデジタル技術を駆使して、“面白い”“楽しい”を拡張する新たなデジタルコンテンツに挑戦しましょう。

X-Tech LaboratoryLaboratory

【 未来を創造する研究室がここにある 】

情報学部 情報学科 情報メディア専攻

清水 哲也 准教授

小学校低学年の頃からKUMON に通い、算数(数学)は小学6年で中学の内容を学習していました。得意というより黙々と問題を解く作業が好きだったんです。一方、父親が通信系の会社に勤めていた関係で幼少期から自宅にコンピュータがあり、家ではコンピュータゲームや父親が作った計算プログラム(BASICで作られた掛け算などを解くプログラム)で遊んでいました。こうした影響も少なからずあり、大学は情報通信工学科に進学。1 年次の前期に、学内の研究分野をローテーションで体験する授業で出会った量子暗号に衝撃を受けます。教授の高いプレゼン力にも引き込まれ、大学院までは情報科学と量子物理学の融合領域である量子情報科学を研究していました。博土課程修了後は高等専門学校で教員として勤務していました。
学生に卒業研究のテーマを提示にするにあたり、彼らが興味を持って取り組みやすい研究分野を模索するなかで見つけたのがエンタテインメントコンピューティングでした。「面白いって何?」を出発点にした、エンターテインメント性とコンピュータとの融合の研究で、これまでの研究テーマも絡めながら私自身の研究テーマにもできると思いました。現在は、本学科の学生と共に新しいエンターテインメントの創造に向けて研究を深めています。
プライベートでは家族でゲームをしたり、息子とポケモンカードゲームやベイブレードXなどしたりして、「面白い」を楽しく追究しています(笑)。

研究テーマ

人とコンピュータとエンターテインメントが融合する研究

専門分野

量子情報科学、HCI、XR、EC(エンタテインメントコンピューティング)