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工学部機械工学科
Mechanical Engineering
機械工学×ロボット
未来を切り拓く移動ロボットの可能性に挑戦
未来の社会で活躍する
移動ロボットの可能性
今、人口減少や超高齢社会など日本が抱える問題は深刻化しています。この解決策の一つとして、ロボットの可能性に期待が寄せられています。現在は、製造工場で省人化・省力化に向けた産業用ロボットが稼働し、ファミリーレストランで配膳したり、オフィスビルで受付したりするサービスロボットが社会のさまざまな場所で活躍しています。一方で、日本は地震や津波などが起こりやすく自然災害の多い国のため、災害時にがれきのある現場などで高い走行性能を発揮する災害対応ロボットの開発も進められています。
本学科の取り組みの一つに移動ロボットの研究があります。ヘビ型ロボットと呼ばれる移動ロボットがあるのですが、クネクネとしなやかで細長い形態は、例えば、がれきの中や人間にとって不利な幅が狭く険しい場所、宇宙空間や惑星の地表でも移動でき、また医療用として大腸の中を走って調べられるなどの特長があります。その移動性能の向上を目指した機構設計や運動制御を考え、試作ロボットによって性能評価を行います。この他にも、車輪型やクローラ型、歩行型、脚車輪型、壁面移動用、水陸両用、空気圧駆動、ワイヤー駆動などの移動ロボットがあり、その駆動機構や計測制御も研究対象としています。


達成感と感動が味わえる。
モノづくり派集まれ!
こうした中、卒業研究で自分が作りたいロボットの開発に挑戦する学生もいます。ある学生は映画「スター・ウォーズ」に登場する「ドロイデカ」というキャラクターのロボットを「自分の手で作ってみたい」という気持ちを出発点に卒業研究を開始。「ドロイデカ」はボディがボール状になることで素早い移動が可能で、バトルモードになると鉤爪型の脚が出てきて戦うという特徴を持つロボットで、その再現に挑んでいました。市販のロボットキットをベースに作り上げていくのですが、機構設計をはじめ、駆動モーターのサイズやそれに対する出力、制御方法はどうすればいいのかなど、思い描くロボットになんとか近づけようと悪戦苦闘する姿が印象的でした。最終的には、蛍光黄色の半円が特徴的なボディを持ち、凹凸のある場所や段差では4足歩行し、平坦な場所では自動車のように車輪で移動できるロボットが完成。学生のあくなき挑戦が結実した瞬間でした。
本学には学生からの創造的な企画に対して助成する「SITチャレンジ制度」があり、つくば市内の遊歩道などの実環境を移動ロボットに自律走行させる技術チャレンジ「つくばチャレンジ」に参加した学生もいます。学部の研究やこうした制度を通じて、モノづくりの機会を提供しています。そうした中で得た達成感や感動は、社会に出た際にきっと自身の糧になるはずです。


学びの先に幅広い活躍の場が
待っている
ロボットは総合工学ともいわれ、さまざまな分野の工学知識が必要です。その第一歩として、1年次に「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」という4力学の基礎を固めます。本学科は、授業の約4割が体験型科目で、基礎を踏まえた実践を通じて工学的センスを磨いていきます。「機械工学プロジェクト基礎A」では、移動マシンの設計・製作をチームで行い、課題のフィールドをより優れた記録でクリアできるか競います。また他学科の学生も混じる「共通基盤ワークショップ2A」でも、限られた条件下でいくつもの技術的な課題をクリアする機械装置の製作にチャレンジします。
また、“知識”と“技術”のバランスを考慮した科目の配置も本学科の特徴です。設計/CAD・強度設計領域の科目の「3次元CAD」や「基礎製図」などを通じてロボット開発における“知識”を学び、機械制御・ロボット領域の科目では、ロボットなど知能機械の要素とシステム設計を学修した上でコンピュータと結びつける“技術”を修得します。こうした学びの先には、ロボットエンジニアというだけでなく、社会と産業を支えるエンジニアとしての幅広い活躍の場が待っています。
X-Tech LaboratoryLaboratory
【 未来を創造する研究室がここにある 】工学部 機械工学科
大野 英隆 教授
私が子どもの頃、「ガンプラ(ガンダムのプラモデル)」の全盛期でした。ラジコンも流行っていた時代で、お年玉などで購入して組み立てたり改造したりしていました。「ああでもない」「こうでもない」と夢中になって遊んでいた延長が機械工学、ロボット工学につながったように思います。今でもプラモデルやラジコンは好きで研究室にたくさん積んであります(笑)。
休日は子どもがまだ幼いので家族で遊びに行くことが多いですね。運動不足も解消したい今日この頃です。
研究テーマ
災害時に活躍する移動ロボット
専門分野
ロボット工学