※内容は2025年11月取材時
相模原市立相模台中学校 副校長
山口 修司さん
工学部 機械工学科 1993年3月卒業
三浦市立三崎中学校 技術科教諭 1993年4月~2003年3月
相模原市立大野台中学校 技術科教諭 2003年4月~2009年3月
相模原市立大野南中学校 技術科教諭 2003年4月~2022年3月
相模原市立相模台中学校 副校長 2022年4月~
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 事務局員 2010年4月~
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 事務局長 2011年4月~
相模原市教育研究会 技術・家庭科研究会 副部会長
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 副部会長
三浦市立三崎中学校 技術科教諭 1993年4月~2003年3月
相模原市立大野台中学校 技術科教諭 2003年4月~2009年3月
相模原市立大野南中学校 技術科教諭 2003年4月~2022年3月
相模原市立相模台中学校 副校長 2022年4月~
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 事務局員 2010年4月~
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 事務局長 2011年4月~
相模原市教育研究会 技術・家庭科研究会 副部会長
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 副部会長

教員を目指した理由、湘南工科大学の機械工学科へ進学した理由
大学入学時、教員になろうとは実はまったく思っていませんでした。物理が好きだったことと、当時、機械工学の需要が社会的に高かったこともあり、飛行機の整備士になりたいと考えていました。ただ、入学後に将来のことを考えて、資格の一つとして教員免許を取れたらいいかな、くらいの気持ちで教職課程を履修しました。もともと子どもと接するのは好きでしたし、教職の授業も充実していて、湘南工科大学の教職課程は楽しかった思い出があります。当時は合宿のゼミもあったんですよ。いい先生方との出会いがあったことも、最後まで継続できた大きな理由です。
そうした中、本気で教師を目指そうと思ったのは、教育実習がきっかけでした。約2週間の実習でしたが、寝る間も惜しんで教材研究をしたり、翌日の授業の準備をしたり、ものすごく大変でしたが、そのときに生徒たちが「先生、先生」と慕ってくれたことが大きなモチベーションになって「自分はこの道で頑張ろう」と思えました。
教員採用試験を受けながら、企業への就職活動も同時進行で進めていました。工作機械の大手グローバル企業から内定をいただいていましたが、人事の方に待っていただき、もし教師になるのが叶わなかったらエンジニアとして働こうと考えていました。
そうした中、本気で教師を目指そうと思ったのは、教育実習がきっかけでした。約2週間の実習でしたが、寝る間も惜しんで教材研究をしたり、翌日の授業の準備をしたり、ものすごく大変でしたが、そのときに生徒たちが「先生、先生」と慕ってくれたことが大きなモチベーションになって「自分はこの道で頑張ろう」と思えました。
教員採用試験を受けながら、企業への就職活動も同時進行で進めていました。工作機械の大手グローバル企業から内定をいただいていましたが、人事の方に待っていただき、もし教師になるのが叶わなかったらエンジニアとして働こうと考えていました。
教員という仕事の大変さ、やりがい
ここ最近の世の中の認識として、教員はブラックというイメージがすごくあります。確かに大変な仕事で、そういう風に見えてしまう側面もあるとは思います。でも私は、モノづくりを通して子どもたちに関われる、教員という仕事を辛いと思ったことが一度もないんです。かつての教え子たちが社会人になり、こんな風にモノづくりに携わっているんです、というようなことを風の便りで聞いたりすると、あぁやっぱり「技術」は人を育てる教科だなと思います。「技術」の授業で一生懸命に教えたことが、こんな風に役に立っているんだ、と感じられるのは、私が教師としての仕事を頑張り続けるための一つのバイタリティになっていると思います。
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会がスローガンとして掲げている “ものづくりは人づくり”をまさに実感できる瞬間です。
中学校で学ぶ「技術」は、そこまで複雑なことを学ぶ訳ではありませんが、物事の考え方の根底のところを学ぶ教科だと考えています。そもそも「技術・家庭科」とは、生活をよりよくしていくための教科でもあります。工夫したり、工程を逆算したり、調べたりする中で「考える」ことを求められるからです。
神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会がスローガンとして掲げている “ものづくりは人づくり”をまさに実感できる瞬間です。
中学校で学ぶ「技術」は、そこまで複雑なことを学ぶ訳ではありませんが、物事の考え方の根底のところを学ぶ教科だと考えています。そもそも「技術・家庭科」とは、生活をよりよくしていくための教科でもあります。工夫したり、工程を逆算したり、調べたりする中で「考える」ことを求められるからです。
若い世代の先生たちのこと
「技術」には木工からエネルギー、生物育成、情報技術などの分野がありますが、もう一つ、授業以外での子どもと接する部分も学んでおかないといけないですね。でも、私自身もそうでしたが、いきなり社会に出て教員ができる訳ではありません。子どもとの関わり方や、働きかけ方などは日々学んでいくものです。最近は、何か問題に直面すると簡単に悩んでしまう若い人たちもいますが、どんな問題でも、いろいろなことを経験していく中で、いずれ解消できるものだと思っています。自分の中で使うツールとして、小さな引き出し、大きな引き出し、いろいろな引き出しができてくれば、きっと子どもとの関わり方もうまくなっていくと思います。だから、心配しなくていい。
保護者対応も、経験を積んでいけば自然とできるようになってくると思うんです。若いうちからベテランの先生と同じようにはいかないものです。
保護者対応も、経験を積んでいけば自然とできるようになってくると思うんです。若いうちからベテランの先生と同じようにはいかないものです。
これから教員を目指す人へ
いま「技術」の教員は、とても不足しています。副校長の私も授業を持っているくらいなんですよ。湘南工科大学からは何人もの卒業生が技術科の教員になってくれていてありがたいです。技術科の教員免許を取得できる大学は少ないですから。
また、世の中が急速に進化して、ICTは生活に欠かせないものになっています。大学生の内にしっかりとICTを学んでおけば、学校現場に出たときにも非常に役に立つと思います。ICTを上手に使うことで、こんな考え方もできるんだ、というような幅広い思考を子どもたちに伝えられるような学生の皆さんが、数多く教員を目指してくれることを期待しています。
また、世の中が急速に進化して、ICTは生活に欠かせないものになっています。大学生の内にしっかりとICTを学んでおけば、学校現場に出たときにも非常に役に立つと思います。ICTを上手に使うことで、こんな考え方もできるんだ、というような幅広い思考を子どもたちに伝えられるような学生の皆さんが、数多く教員を目指してくれることを期待しています。
