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情報工学科 宮川 勲 教授


バリアフリー社会実現のためにテクノロジーを活用する

[研究テーマ] 社会に役立つ拡張現実空間構築のためのコンピュータビジョンに関する研究

障がいをもつ人に役立つ取り組みを推進

企業(NTT)で研究に携わってきた経験を生かし、スマートフォンなどのモバイル端末を活用して、身体の機能に障がいのある方が不便なく生活を送るためのテーマに取り組んでいます。企業に在籍していた頃は、ひたすら高機能の追求に専念していたのですが、大学で研究に取り組むようになってから、研究の目的が変わりました。

きっかけは、視覚障がいを持つお母様のためにスマートフォンを使った点字認識を実現したいと願い出た学生がいたことでした。その学生は、スマートフォンのカメラで点字を認識し音声で読み上げるシステムを開発しました。点字認識システムを学園祭(松稜祭)に出展したところ、来場者からシステムの有用性が高く評価され、お母様はとても満足されたそうです。これがきっかけとなり、私の研究室では困っている方のために技術を活用しようと考えるようになりました。これから社会で活躍する学生の皆さんにも、こうした意識を持って学業に取り組んでもらえればうれしいです。

視聴機能を超えた“ロボットの眼”を創り出し、バリアフリー社会の実現に貢献する

現在の主な研究テーマは「コンピュータビジョン」です。「コンピュータビジョン」とは、人間の視覚を模倣するため外界の物体を映像から自動的に認識・理解することを目指した研究分野です。コンピュータビジョンは、現実空間に仮想物体あるいはデジタル情報を重複表示するAR(拡張現実)に応用されています。

当研究室では、コンピュータビジョンの研究を応用して、視覚障がい者向けの点字認識、聴覚障がい者を支援するための手話・指文字認識の研究を進めています。XRメディア専用の実験室には、ARをさらに発展させたMR(複合現実)対応のヘッドマウントディスプレイ、人の動きをリアルタイムで計測するモーションキャプチャーシステムが備わっています。
こうした研究環境のもと、「一層のバリアフリー化に貢献したい」「明るい未来を創り出すための基盤技術を創造したい」と考える皆さんの自由な発想に期待するとともに、ユーザーの視点からモノの設計・開発ができるエンジニアを育てたいと思っています。

多方面に情報工学技術を活用

「コンピュータビジョン」に加えて、「ゲームプレイにおける最適行動探索のための強化学習」「AIセキュリティのための敵対的トレーニング」といったテーマにも取り組んでいます。前者はゲームの世界におけるプレイヤーの最適行動探索について、人間の行動と機械の意思決定を比較し、その違いを探究する新たな試みです。
例えば、AIにゲームプレイを学習させて、ゲームに強くなるための最適解を自動的に求めます。実際に研究を進めてみると、人間がイメージするゲームの勝ち方と異なる方法が浮かび上がってくるので興味深いです。後者は鉄壁に思われるAIセキュリティに潜む欠陥を防ぐための対処策を講じる取り組みです。視点を変えてみると、AIセキュリティには危険な部分が多く潜んでいることが明らかになります。

情報化社会について、私たちとともに多角的に情報工学技術を活用し、よりよい仕組みづくりにチャレンジしてみましょう。
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