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情報工学科


※内容は[大学案内2022]特設サイトから転載

群衆行動を予測するマルチエージェントシミュレーション

街を行き交う人々はそれぞれ別々の意志や目的を持って行動しています。一見、予測不可能に思えるその群衆の動きを確度が高く予測できるシミュレーション技術があれば、地震や水害などから生命を守る防災対策や都市の再開発・地域活性化など街づくりに役立てることができます。ただし、そのためにはいくつもパラメーターを変えながらコンピュータに膨大な計算をさせなくてはなりません。災害の種類や程度、被災した場所、被災地の人口や街の構造など、あらゆる可能性を想定し、コンピュータに入力・計算させる必要があるからです。おそらく普通のパソコンの演算能力では人の一生をかけても足りないでしょう。

情報工学科では、災害時における群衆の避難行動の研究などを手がけてきた教員を中心に、「マルチエージェントシミュレーションシステム」の研究に取り組んでいます。群衆の中での人の動きをリアルに再現する独自の「歩行者行動モデル」を用い、VR歩行デバイス「Omni」も活用して群衆行動を視覚的に把握できるシステムも研究室に設置。学生たちは安全安心な街づくりや都市計画などの社会のリアルな課題と向き合い、大規模なマルチエージェントシミュレーションの技術を用いながら課題の発見と解決策を模索する技術を身につけていきます。

人の流れを予測するだけではなく、街のにぎわいを演出

人の動きを精緻に表現できる群衆流動マルチエージェントシミュレーションは、災害時の避難や大規模イベント時の混雑緩和などの課題に対してシミュレーションを行うことで課題を明らかにし、その対策などを検討するなど、災害等に強い街づくりに貢献しています。

情報工学科では、災害時・非常時だけではなく、平常時の人の動きにも着目し、最新のセンシング技術による実際の人の動きを観測し比較しながら、群衆行動をより精度高く予測する技術を研究しています。さらに商業施設やイベントにおいて、デジタルサイネージ等のPush型の情報提供によって人が密集しないように誘導することが可能か、研究に取り組んでいます。この手法はコロナ禍におけるソーシャルディスタンスの確保にも役立つでしょう。このように何千人、何万人の群衆行動をシミュレーションすることができるマルチエージェントシミュレーションは、自治体などからも注目され、現在、横浜市やみなとみらい地区との間で、その利用方法について意見交換を行っています。

多様な社会の課題を解決する情報エンジニアを目指す!

ゲームやエンターテインメントに欠かせないVR・AR、くらしを便利にするネットワーク家電などのIoT、自動運転や自動翻訳を可能にするAI... ICT技術はますます私たちのくらしに欠かせないものとなっています。

情報工学科は、ソフトウェア、ハードウェア、ネットワークを中心に、情報システムの開発や情報技術の応用まで幅広く学べるカリキュラムが用意されています。また、ICT技術に欠かせないプログラミングスキルを身につける授業も充実。授業時間以外にもプログラミングコンテストに挑戦する学生プロジェクトのために教室を開放するなど、学生のやる気と挑戦をバックアップしています。

3年次からは、学生一人ひとりの関心に応じて専門性の高い研究領域にチャレンジ。それぞれの専門領域において問題発見・解決能力を養いながら、社会の幅広い分野で活躍できる情報エンジニアを目指します。これからの社会でますます重要になるプログラミングスキルを身につけた情報工学科の卒業生は、さまざまな業界での活躍が期待されています。
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