推薦文
6/18 脳がないのにクラゲも眠る : 生物に宿された「睡眠」の謎に迫る / 粂和彦著
【2026/4/12読売新聞, 2026/5/3産経新聞掲載】
「睡眠は、脳を休めるため」と考えられることが多いですが、10年ほど前、アメリカの研究チームにより脳を持たないサカサクラゲが眠ることが発見されました。透き通った柔らかい身体で海を漂う姿は、常にぼんやりと眠っているようにも見えますが、どのようにして睡眠とみなされるのでしょう。本書はクラゲだけでなく、様々な生物の睡眠にも触れながら、睡眠研究の歴史や最新の知見を紹介します。これまでは脳があるから睡眠が必要というのが定説でしたが、細胞が遺伝子の修復を進めるためのシステムという仮説が新たに挙がっています。睡眠の定義や目的は未だ研究途上にありますが、心身の休息だけではなく、細胞のための機能であると考えると、より睡眠の重要性が身に染みるでしょう。(TM)
「睡眠は、脳を休めるため」と考えられることが多いですが、10年ほど前、アメリカの研究チームにより脳を持たないサカサクラゲが眠ることが発見されました。透き通った柔らかい身体で海を漂う姿は、常にぼんやりと眠っているようにも見えますが、どのようにして睡眠とみなされるのでしょう。本書はクラゲだけでなく、様々な生物の睡眠にも触れながら、睡眠研究の歴史や最新の知見を紹介します。これまでは脳があるから睡眠が必要というのが定説でしたが、細胞が遺伝子の修復を進めるためのシステムという仮説が新たに挙がっています。睡眠の定義や目的は未だ研究途上にありますが、心身の休息だけではなく、細胞のための機能であると考えると、より睡眠の重要性が身に染みるでしょう。(TM)
6/25 その絵本にはなぜ文字がないのか : 文字のない絵本の物語表現 / 山本美希著
【2026/5/17産経新聞, 2026/5/23日本経済新聞掲載】
あらゆる言語を越えて伝えたいことを伝えられたら……夢のような話ですが、そんな可能性を持っているのが絵という表現方法です。本書は絵本を中心に論じられており、実例を通して文字と絵、それぞれの表現の効果について考察しています。中でも興味深いのは、全128ページ中に全く文字のない絵本『アライバル』(ショーン・タン著)の例です。構図や色の使い方など、複数の側面からこの物語の表現を解説しています。絵は見る者によって読み取り方・感じ方が異なるので、それだけで物語を伝えることは難しいように感じられます。しかし本書を通して、より多くの人に伝えたいことを届けられるアイデアを見つけられるかもしれません。(AM)
あらゆる言語を越えて伝えたいことを伝えられたら……夢のような話ですが、そんな可能性を持っているのが絵という表現方法です。本書は絵本を中心に論じられており、実例を通して文字と絵、それぞれの表現の効果について考察しています。中でも興味深いのは、全128ページ中に全く文字のない絵本『アライバル』(ショーン・タン著)の例です。構図や色の使い方など、複数の側面からこの物語の表現を解説しています。絵は見る者によって読み取り方・感じ方が異なるので、それだけで物語を伝えることは難しいように感じられます。しかし本書を通して、より多くの人に伝えたいことを届けられるアイデアを見つけられるかもしれません。(AM)
