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学長ご挨拶


はじめまして、2022年4月から湘南工科大学学長に就任した木枝暢夫と申します。これまで9年間、工学部長として大学運営に携わってきました。学長という立場になり、これまでよりも一段高いところから全体を見渡して、本学の更なる発展に尽力していきたいと考えています。引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

さて本学は、開学以来60年の歴史をもつ工科系大学です。現在は工学部に機械工学科、電気電子工学科、情報工学科、コンピュータ応用学科、総合デザイン学科、人間環境学科の計6学科、大学院工学研究科に機械工学専攻と電気情報工学専攻の2専攻を有しています。キャンパスは湘南藤沢の地にあり、南に向かって10分歩けば辻堂海岸、左手には江の島、右手には雄大な富士山を眺めることができます。校舎はすべて4階建てまでで、広々としたキャンパスには食事や語らいができるテラスやテーブル付ベンチなどが置かれ、ゆったりとした雰囲気が満ちています。

このようなすばらしい環境の中で、本学では「社会に貢献する技術者の育成」をミッションとして掲げ、特色ある工学教育を行うことに注力しています。それぞれの専門分野に関する知識や技術を身につけ伸ばすことは当然として、それらを社会で実際に役立てるために必要な社会人基礎力を磨くため、アクティブラーニングを活用する取り組みを2014年から続けてきました。その中核となっているのが「共通基盤ワークショップ(WS)」という授業です。
この共通基盤WSでは、20~40人程度の少人数クラスで、それぞれ設定されたテーマについて考えるグループワークやプレゼンテーション、プロジェクト型学習(PBL)などを徹底して行うことで、学生はもちろん教員も、アクティブラーニングに対する意識と技能を身につけ高めることができます。ここで培った力を基盤として、教員はその他の担当科目においても積極的にアクティブラーニングの手法を導入し、学生参加型の授業を展開しています。そして学生は、それらの授業の中で協働力やコミュニケーション力など、単純な講義型の授業では伸ばすことの難しい社会人基礎力を高めていっています。

このように本学の最大の特色であるアクティブラーニングは、2020年からのコロナ禍で授業のオンライン化を余儀なくされたことにより危機を迎えました。Web会議システムを上手く活用してグループワークを行うなど、教員一同が懸命な努力をしましたが、授業評価アンケートの結果などからは、やはり社会人基礎力の伸びは対面授業に及ばないことが明らかでした。
そこで本学では、リスクを覚悟の上で2021年度は授業をほぼ対面実施とし、それによって、コロナ感染の学内クラスターは発生させずに、授業の成果についての評価はコロナ禍の前とほぼ同等かそれ以上になるという結果を得ることができました。ただ、協働力の伸びだけは戻りきらない様子が認められ、それはやはり十分なグループワークやディスカッションを授業で実施することが難しかったためと考えられます。裏を返せば、本学が行ってきたアクティブラーニングの有効性を、コロナ禍のおかげで確認できたと言えるかもしれません。

2022年度の始まりを迎えてもコロナ禍は治まりを見せておらず、自由な行動が制限された状況がいつまで続くかもわかりません。それでも私たちは、本学を選んで入学してきた学生たちに本学ならではの学びの環境を提供し、「社会に貢献する技術者」をしっかり育てていくためのさまざまな取り組みを続けていきます。附属高等学校からの7年一貫教育のシステム「技術コース」や「学科横断型学修プログラム」は着実に成果を上げており、「地域連携センター」を窓口とした地域とコラボする学びの機会提供も期待されます。2023年度には情報学部設置も予定されており、AI・R&Dセンターなど新しい形の実習施設を作るなど、ICT分野の先進的な教育を実践する環境を整えつつあります。
2021年に公表したビジョンに示された「技術教育のあり方と、人間教育のあるべき姿を、新しい価値観で描き続ける。」という決意をもって、タグライン「やりたいことを、できることに。」をすべての学生が在学中の4年間で達成できる大学であり続けるために、これからも努力を惜しまないことをお約束して、学長就任ご挨拶の締め括りといたします。

学長プロフィール

木枝 暢夫(Nobuo Kieda)

1977年 埼玉県立浦和高等学校 卒業
1981年 東京工業大学工学部無機材料工学科 卒業
1984年 東京工業大学大学院理工学研究科無機材料工学専攻博士後期課程 中退
1984年 東京工業大学工学部 助手
1989年 工学博士(東京工業大学)
1993年 湘南工科大学工学部材料工学科 助教授
2003年 湘南工科大学工学部マテリアル工学科 教授
2010年 湘南工科大学工学部人間環境学科 教授
2004年~2021年 湘南工科大学 教務部長、工学部長、副学長を歴任
2022年 湘南工科大学 学長就任
【おもな業績等】
  • 「セラミック技術」日本セラミックス協会編(2014年)。
  • ”Synthesis of Oxide Nanocomposite Particles by Reactive Spray Pyrolysis”, Key Engineering Mater., 264, 3-8(2004). 
  • “Immobilization of TiO2 Photocatalyst Particles on Stainless Steel Substrates by Electrolytically Deposited Pd and Cu”, J.Ceram.Soc.Japan., 114, 42-45(2006).
  • 特開2011-071001、「鉛蓄電池の再生方法および該方法に用いられる鉛蓄電池の再生装置」
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