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第3回機械工学科ものづくりチャレンジを開催しました


松稜祭(大学祭)開催中の2017年11月4日、機械工学科が主催する技術コンテスト「第3回ものづくりチャレンジ」が開催され、作品発表展示会と競技審査会が行われました。

同コンテストは、本学機械工学科の教員たちが、今の子どもたちがスマートフォンやパソコンでゲームなど、決められた枠の中で遊ぶことが多い状況を危惧し、新たなものを生み出す技術者になるためには、ものづくりを通して創意工夫をする機会を設けることが重要であると考え、2015年度からスタートさせたものです。

昨年に続きテーマは、傾斜が30度で高さ1mの坂道を登る車の模型を作り、そのスピードを競うというもの。同じ規格のモーターおよび単三乾電池を2本使うことと、350gの重りを載せることを必須にすることで、どのチームも同じモーター出力の条件のもと、機構の創意工夫や製作精度によりスピードの追求を行いました。

参加チームは、7月に実施した説明会に参加し、その後、製作活動を本格化させていきました。学部生の中には、このテーマに関連するプロジェクト実習の授業を受講し、モーターや減速ギヤについて学びながら製作を進めたチームもいました。

附属高校の技術コースに在籍し、機械工学科への進学を希望する3年生3人も自主的に参加し、技術コースの授業として毎週行われる「工科大学講座2」においては、9月末から機械工学科棟の工作室を利用して、熱心に設計・製作を進めてきました。

参加チームは、事前に作られた競技会用の坂道を利用して、試走をさせながら機体に改良を加えていきました。競技会の1週間前に機械工学科教員による事前審査が行われ、当日は附属高校生を含む11チームが参加しました。

当日、競技会の前には各チームが、製作した機体について書いたパネルを使って、コンセプトや特徴を説明しました。

優勝は附属高校生が製作した機体で、メカニズムだけでなく、電気回路にも特別な工夫を施していて、走行練習を重ねることで機体のスピードや信頼性を向上させたことが勝因となったようです。2位の機体は、車輪の数を減らすなど軽量化が図ったもので、メカニズムも丁寧に作られ、製作精度の高かったことが好成績につながったようです。アイデア賞とデザイン賞は、見学した市民の方の投票により、受賞者が決まりました。
機械工学科の大野英隆准教授は「競技コースの坂道のスタートやゴール付近には、急激な勾配変化があり、その対応のために、昨年はクローラ型を採用するチームが目立ちましたが、今年は全チームが車輪型を採用。クローラ型では、ベルトにより力が強く加わり、勾配変化には確実に対応できるものの、移動時には、増加する摩擦抵抗を考慮した高い減速比の設定が求められるため、走行速度が低下しゴールまでに時間がかかってしまうという課題がありました。今年は必要以上に高い減速比を設定することなく、移動速度を高めて走行し、勾配変化にも対応すべく、特別な形状のシャーシを有する車輪型の機体を設計したチームが目立ちました。また、スタート時の加速を活かして、少しでも速くゴールするために、車輪の数やシャーシの形状を工夫して、軽量化を図るチームも見られるなど、製作された機体はオリジナリティーに富んだものとなりました」と大会を振り返ります。

また「今回、機械工学科の教員らが思いも寄らないようなアイデアで、優れた成績を収めるチームが目立ちました。直面した技術的課題に対して創造性豊かな解決方法を考案し、試作と改良を繰り返し、その効果を冷静に評価する姿勢は、まさにこの“ものづくりチャレンジ”で目指す教育的な効果であり、多くの試行錯誤を繰り返した経験は技術者になる重要なステップになったと思います。本番で実力が発揮できず悔しい思いをした学生もいましたが、それだけ真剣に取り組んだ証であり、今後の機械工学の学習意欲の向上につながってくれることを願っています」とも話しています。

「第3回ものづくりチャレンジ」受賞者一覧

順位・賞 チーム名 製作者 所属
総合優勝 S-Works 佐久間 崚 附属高等学校技術コース3年
2位 三輪車部 氏森 晴季 電気電子工学科2年
3位 SUMロケット 寺田 百恵、クォン スンス、和田 麗 機械工学科1年等
アイデア賞 辻堂工房 塩川 正師、城間 諒太 機械工学科1年
デザイン賞 Shields 山内 陸、保田 和月 コンピュータ応用学科2年

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