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ユニバーサルデザインで優しい世界にユニバーサルデザインで優しい世界に

ユニバーサルデザインで優しい世界に

工学部 総合デザイン学科4年
八千代松陰高等学校出身
内定先:杉山金属株式会社
諸星 瑛士

中学時代の技術の授業で
モノづくりの楽しさに目覚めた

中学生のとき、木の板を加工して棚を作る授業があったんですが、みんなと同じ決められた作品を作るのはつまんないなと思って、先生に「オリジナルを作っていいですか?」って聞いたら快く「自由に作っていいよ」って言ってもらったんです。それでできた作品もすごく評価してもらえて。それがモノづくりの楽しさに目覚めたきっかけです。自分のアイデアをカタチにするって楽しいんだなぁって。

湘南工科大学の総合デザイン学科は、プロダクト、エンジニアリング、空間のデザインを総合的に学べて、最終的に自分がやりたいことを専攻できるところが気に入って決めました。僕は最初からプロダクトデザインに興味がありましたが、プロダクトだけ学ぶより、エンジニアリングや空間を学んだ上でプロダクトを追求することで視野がもっと深まるだろうなって思ったんです。

未来の自分のために
アイデアは必ずカタチにする

「総合デザインプロジェクト」という授業が特長的で、3分野のデザインについて基礎から応用まで、自分のアイデアをカタチにしていく方法を学びます。僕は日常生活の行動過程で“こうなったらもっと便利だな、楽だな”と感じることをヒントにアイデアを想像するのが好きなので、自然とユニバーサルデザインに注目するようになりました。

京都技術科学センター主催のデザインコンペ「テクノ愛2020」に“Shopping Support Navigation”というアプリ開発のアイデアで応募し、大学の部で賞をいただきました。これは買い物カゴにスマートフォンをつけておくと、合計金額を教えてくれたり、中に入れた食材を使ったレシピを提案してくれたりするものです。大学に入って一人暮らしを始めたのですが、毎日献立を考えるのが大変だな、と不便を感じていたことが発案のきっかけになりました。
今は、力のない高齢者や子どもでも楽に使える洗濯バサミを考案し、制作しています。

ほかには、キーワードが書かれた紙を2枚引いて、そのワードを組み合わせたプロダクトを考える授業があったんですが、そこで「酔えるペン」というお題をいただきまして(笑)。酔えるって、乗り物酔いってことかな、それともお酒を飲んで酔っ払うってことかな、というところからスタートしてどんどん妄想を膨らませて、最終的には簡単にカクテルが作れるペンというアイデアに到達しました。コロナ禍で気軽に飲食店でお酒を飲んだりできなくなった時期だったので、おいしいカクテルを手軽に自分で作れたらいいだろうなぁって考えました。ペンの中にカクテルのもとになるボールを入れておいて、それを押すと、押している間だけフレーバーが出るようになっています。ペットボトルの水などに直接入れたらあっという間においしいカクテル風飲料ができ上がる、といった感じです。先生からカクテルの作り方を教えてもらったり、100円均一の材料を駆使したりしてプロダクトを作り上げました。

近未来的な映画やアニメを見るのが好きなんですが、そこに描かれているものを組み合わせたり、そこからヒントを得て全然別のアイデアが生まれたりもします。アイデアが出てきたらとにかく作ってみるようにしています。いつそれを実現できる自分になっているか、実現可能な環境にいるか分からないじゃないですか。そうやってストックし続けたアイデアをいつか商品化できたら最高ですね。

モノづくりの現場で
未来を変える

日本はこれから超高齢化が進み、バリアフリーの概念がますます重要になってきます。SDGsもそうですが、すべての人に優しい社会であってほしい、そう思っているんです。子どもも大人もどんな環境にいる人も、どんな身体的特徴を持った人でも快適に楽しく笑顔で生活してほしい。そのために自分に何ができるのか。不自由や不便を感じるモノやコトを一つでも多く解消する。自分が創ったもので、みんなが幸せになる世界に一歩でも近づけたい。モノづくりの会社に就職を決めたのですが、そんな未来を実現させるために、現場で一つひとつ確実に実力をつけていきたいです。

※掲載内容・学年は取材時のものとなります。