鈴木 浩 教授
各社での経験を通して思うのは「工学知識・技術を持ったデザイナーは強い」という事です。モノの構造や動きなど、仕組みを理解していると、カタチの必然性に気づき、新しいデザインの創造につながります。私が実践で得た知見や技術を本学科の学生に伝え、理念とする「機能・性能からデザインする」を共有し、共に未来のモビリティを探究し続けていきたいと考えています。そして、「社会に貢献する技術者の育成」という本学のミッションに向けて指導を続けます。
教員歴 | ・千葉大学 大学院工学研究院 非常勤講師(2022~2024) ・湘南工科大学 工学部 特任教授(2022~2024) ・静岡文化芸術大学 デザイン学部 招聘教員(2023~2024) <参考> ヤマハ発動機 産学共同PJ:千葉大学(2022~2024)、湘南工科大学(2023~2024)、名古屋市立大学(2023~2024)、愛知県立芸術大学(2024)、女子美術大学(2024)、富山大学(2024) |
モビリティ(乗り物)×モノゴト
「モノ」と「コト」を「モノゴト」として捉える
また、企画立案から顧客の課題を定義し、解決策を見出すデザイン思考に軸足を置きつつ、感性や直感、想像力を重視する視点からアート思考の発想プロセスも取り入れて、新しいアイデアの創造を推進しながら問題にアプローチするクリエイティブなアイデア発想法を探究しています。
具体例として、企業在籍時に手がけたリアコンビネーションランプがあります。万華鏡をヒントに、従来の万華鏡には無い多重反射で立体的に映し込む効果により新たな構造を発明し、意匠登録だけではなく技術特許も取得しています。このデザインによってLED光源を減らし省資源、省電力を実現しました。環境に優しいだけではなく、安全や危険を知らせるランプが美しく輝くことで豊かな生活に寄与するとして、2011年にグッドデザイン賞を受賞しました。モノからコト、その先の社会に貢献したといえるデザインです。
Hyundai Motor Company : 6th Sonata Hybrid
2011年度 グッドデザイン賞を受賞
トヨタ自動車:2nd HARRIER / 2nd Lexus RX330
トヨタ自動車:Origin
トヨタ自動車:11th Crown Estate
トヨタ自動車:6th CAMRY GRACIA
トヨタ自動車:3rd CARINA ED
ヤマハ発動機:MOTOROiD
Red Dot Award luminary 受賞(コンセプト部門最高賞):モトロイド (ヤマハ発動機) , 2018
Good Design Award受賞:SR400 40th Anniversary Edition (ヤマハ発動機) , 2019
Red Dot Award best of the best受賞:NIKEN (ヤマハ発動機) , 2019
Good Design Award受賞:NIKEN (ヤマハ発動機) , 2018
Red Dot Award best of the best受賞:XSR900 (ヤマハ発動機) , 2017
iF Design Award受賞:XSR900 (ヤマハ発動機) , 2017
AUTO COLOR AWARDS グランプリ受賞:受け入れられる非常識 "Night Fluo" (ヤマハ発動機) , 2017
AUTO COLOR AWARDS 特別賞受賞:ヤマハのCMFGデザイン戦略 (ヤマハ発動機) , 2016
AUTO COLOR AWARDS 特別賞受賞:RBシリーズカラー戦略 (ヤマハ発動機) , 2015
特別講座を通じて専門スキルを向上
一方で、専門性を高める特別講座として「モビリティスケッチ講座」を開講しています。ラフスケッチやレンダリング(デザインプロセスにおいてデザインの方向性や完成形を示すために描かれたイラスト)の技術的な指導を通じて、立体を捉える基礎力や視覚伝達スキルの修得を目的としています。講座を通じて、「形状の立体構築や人が乗った時のバランスなど、モノだけではない表現と視点を持つ意識が生まれた」「視野が広った」「全体の構造を理解しながら描き、なぜこの形なのか分かって楽しかった」など、受講生にとって新たな気づきや課題を得る機会となっています。解しながら描き、「なぜこの形なのか分かって楽しかった」など、受講生にとって新たな気づきや課題を得る機会となっています。
2023年度 卒業生:氏原陸大さん(現 トヨタ自動車株式会社 ビジョンデザイン部 勤務)
2024年度 卒業生:塩崎耕大さん(現 シマノ株式会社 デザイン部 勤務)
社会実装を目指す(地域や企業と連携し、社会と学生との接点を創出)
2024年10月には、産官学民の共創体制であるのFujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST) コンソーシアム(代表会員パナソニックグループ)に学術会員として参画しました。同コンソーシアムが藤沢市で展開する街づくりプロジェクトFujisawa SST のなかで、今後は、移動課題に向けたモビリティ単体のデザイン開発だけではなく「人と人を繋げる」ためのモビティデザインの研究を進めていく予定です。
また、同年12月には自動車用ライトの世界的なトップメーカーである株式会社小糸製作所より講師を招き、「ライティングデザイン」をテーマに特別講義を開講しました。同社のデザイン部門における先行開発の取り組み事例や試作モデルなどが紹介され、学生が製品づくりの知見を深める機会となりました。このような活動は2025年度も三菱重工、GK Dynamics、ヤマハ、トヨタ自動車、シャープなど、多岐に亘る企業とも計画しており、これまで以上に企業連携を推進していきます。
教員紹介
関連リンク
- 総合デザインプロジェクト3Aでシャープと連携した特別講義を実施 | 2025.05.15
- 総合デザインプロジェクト3Aでトヨタ自動車と連携した特別講義を実施 | 2025.05.13
- 総合デザインプロジェクト3AでGKダイナミックスと連携した特別講義を実 | 2025.04.30
- 総合デザインプロジェクト3Aで三菱重工と連携した特別講義を実施 | 2025.04.28
- 総合デザインプロジェクト1Bで小糸製作所と連携した特別講義を実施 | 2024.12.17
- 湘南工科大学がFujisawa SSTコンソーシアムに学術会員として参画 | 2024.11.05
- 「MOTOROiD2」の展示&デモを開催しました | 2024.04.23※
- モビリティデザインの実践※
- モビリティスケッチ講座~総合デザイン学科×ヤマハ発動機~を実施 | 2023.04.06※
研究キーワード
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